その際、翁の神像が収めらている壺が出土し白狐が三度回っていなくなったという。三囲神社は“みめぐりじんじゃ”と読むが、その名称はそうした言い伝えを起源としている。
また「三囲」という漢字は井を四角で囲っているため、三越の創業者である三井家を守るとして崇敬を集め、享保年間(1716~1735年)に三井家が守護社とした。さらに俳人の宝井其角が雨乞いの句を詠んだことで、江戸市民に知られるようになった。
東武スカイツリー駅から隅田川方面に向かうと牛嶋神社があるが、そこから首都高向島線沿いに少し北上したところに境内がある。正月には隅田川七福神巡りの起点となる神社で非常に混雑する。
参道を一の鳥居、二ノ鳥居と進んで正面が社殿。その間に狛犬や狐像が迎えるかたちになるが、手水舎は参道を少し左に入った場所にある。その隣が恵比寿・大国神(月読社)で元々は越後屋で祀られていたものらしい。
その他にも多数の境内社があって興味深い石碑なども見受けられ三井家先祖をまつる顕名霊社や三角石鳥居もある。この三角石鳥居は京都・太秦の木嶋神社内にあるものを模したものと説明書きにあった。
赤い奉納鳥居や老翁老嫗像、白狐祠や稲荷社が社殿を囲むようにして鎮座し、社殿は墨田区の登録有形文化財となっている。そして忘れてならないのが参道左手にあるライオン像で実際に池袋三越に設置されていたものだという。
御朱印は社殿右手にある社務所で拝受できる。インターホン呼び出し形式で御朱印帳を渡して書き上がるのを待つ。大変丁寧に対応いただき、すぐに開けるようにと栞をいただいたのがうれしかった。
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