2017/06/30

上高田氷川神社

中野区上高田にある神社で御祭神は素戔鳴尊。享徳二年(1453年)にこの地の村人たちが武蔵大宮の氷川神社から勧請して創建されたと言われる。


長禄年間(1457~1460年)太田道灌がしばしば当社に詣で松一株を植栽したと伝えられ、昭和十二年に枯死するまで御神木として存在していたという。


太平洋戦争による戦禍は免れたものの戦後の混乱の中、境内の整備は進まなかったらしい。由緒書きによれば念厚い氏子により昭和二十九年に神楽殿が新築され、以降は大祭の復活して昭和六十三年に社務所が完成した。


境内は坂になっており一の鳥居をくぐると二の鳥居まで石段を上る。左手に手水舎、正面には拝殿が構える。また境内社として稲荷社、八幡神社、天王社、天神社が合祀されている。


御朱印は社殿右手の社務所でいただける。ボタンを押して呼び出す形式だが、たまたま外出中だった神職が戻ってきたところだったのでそのままお願いした。


2017/06/29

代田八幡神社

世田谷区代田にある神社。神社の由緒書によると天正十九年(1591年)代田地区(旧下代田、本村、中原、大原)の鎮守の神様として宇佐八幡宮より勧請して祀ったのが始まりとされる。


御祭神は応神天皇(誉田別命)で現在も代田の発展とともに自然崇拝、先祖崇拝を基調に厚く信仰されている。境内には大きな二本の御神木があって縄で結ばれている。


環七沿いに大きな鳥居があるので場所はわかりやすく、歩道橋の途中からも境内に入れるようになっている。鳥居をくぐると参道があって右手に神楽殿があるのだが、その先を進むと左手に手水舎が二つある。


拝殿は南の方向に向いていて、南側にも石段と小さめの鳥居がある。妙な造りだなと思って降りて確認してみると、こちらの鳥居は世田谷区内では喜多見氷川神社に次いで二番目に古いらしい。


世田谷区の説明書きによれば区指定有形文化財で、大正十二年の関東大震災で傾き、その修理の時に正面を裏に向けてしまったと伝えられているとのこと。環七の拡張時に境内が半分になったり調べるといろいろなことが判明しておもしろい。


なお、御朱印は拝殿横の社務所でいただける。環七沿いで車の往来の激しい場所にありながら、境内は落ち着く空間になっていて癒やされた。


2017/06/27

下高井戸浜田山八幡神社

杉並区下高井戸にある神社。社伝によれば創建は長禄元年(1457年)太田道灌が江戸城を築く際に家臣柏木左衛門に命じて鎌倉の鶴岡八幡宮の神霊を勧請したのが始まりとされる。


本殿は弘化四年(1847年)の再建であることがうかがわれ、明治二十五年に旧村内字四ツ割の稲荷神社(俚称田中稲荷)を合併したらしい。


現在の拝殿・覆殿はは昭和三十四年に落成したものだが、昭和五十二年に境内末社を新築して整備の際に八幡神社の社号標を鳥居横に建てた。


一の鳥居をくぐって参道を進むと二の鳥居があり、その左奥には境内末社が並んでいる。少し先の左手には手水舎、その先で二対の狛犬が出迎えてくれたところで正面に拝殿が現れるという造り。


参道右手は神輿庫や舞殿があり樹齢が古そうな木々がいくつもそびえ立っている。舞殿は閉まっているが、現在の宮司の曾祖父が中村縫之助と呼ばれた神楽の元締めだったらしい。


拝殿手前右横に授与所があるのだが、閉まっている時は御朱印は左奥にある白い建物のインターホンで呼び出してお願いすることになる。丁寧に対応いただきありがたかった。


2017/06/25

北谷稲荷神社

渋谷区神南にある神社。創建年代の詳細は不明だが文明年間(1469~1487年)に渋谷村の名主長吉の先祖である讃岐太郎直高が駿河国から移住した際に勧請したと伝えられる。


御祭神は宇迦之御魂命、大己貴大神、大宮比賣大神、神功皇后、大田大神で江戸時代には上渋谷村、上豊澤村の鎮守だったらしい。


渋谷公園通りを上っていき渋谷区役所前の交差点を右に折れたところにある桑沢デザイン研究所に隣接している。表参道はJRの線路側になるのでお詣りする際はそちらから行くのが良い。


大鳥居があって石段を上っていくまでは普通の神社と変わりがないが、境内は大変モダンな造りでミュージアムな雰囲気に包まれる。


社殿も現代風にデザインされており独特な形状は大変にインパクトがある。左手前に手水舎があり、社殿右奥には境内社として土師家天満宮と宇田川出世弁財天の二社が鎮座する。


御朱印はビルの一階にある授与窓口から御朱印帳を渡すとビル内にある社務所のホールで待つ。そこはガラス張りになっていて椅子に座ってゆったりできるようになっている。



2017/06/23

愛宕神社

港区愛宕にある神社で慶長八年に徳川家康公の命により防火の神様として祀られのが創建とされる。火産霊命を主祭神として配祀は罔象女命、大山祇命、日本武尊、将軍地蔵尊・普賢大菩薩となっている。


三代将軍家光公の前で四国丸亀藩の曲垣平九郎盛澄が騎馬にて正面男坂(八十六段)を駆け上って源平の梅を献上し日本一の馬術の名人として名を馳せたとされる「出世の石段」もよく知られる。


表参道にあるその男坂の石段は下から見るとまさに崖で、頂上まで上りきると息が切れる。鳥居と左手に手水舎があり門をくぐるとすぐに拝殿となる。


拝殿右手には境内社として太郎坊社(猿田彦神)、福寿稲荷神社、大黒天・恵比寿神社が並び、その横が社務所となる。


本日は社務所内でちょうど千日詣り・ほおずき市縁日ということでたくさんのほおずきの鉢植えが頒布されていた。


御朱印は社務所窓口でお願いできる。御朱印帳を渡して番号札をもらい待つ形式で、書き置き対応はなし。ほおずき市で混雑していたが長時間待たされるようなことはなかった。


2017/06/22

王子神社

北区王子にある神社で東京十社の中の一社にも数えられる。創建の詳細は不明だが、社伝によれば源義家の奥州征伐の折に当社で慰霊祈願を行ったと伝えられ、古くから聖地として崇められていたらしい。


御祭神は伊邪那岐命、伊邪那美命、天照大御神、速玉之男命、事解之男命の五柱で総称して王子大神と呼ぶ。徳川家とも縁が深く江戸時代には王子権現という名称で江戸名所の一つとなった。


JR王子駅の近くにあり、音無親水公園からも境内に入れるのだがそこは表参道ではない。一度公園を抜けて回り込むように高台を上ると鳥居が見える。


大鳥居をくぐって境内右手には手水舎があり正面が拝殿。戦前は「太田道灌雨宿りの椎」と言われる巨木など多くの樹木が茂っていたそうだが、戦災で大イチョウを残しほとんど焼失したらしい。


境内社は拝殿に向かって左手に関神社がある。全国でもめずらしく髪の祖神を祀るもので御祭神は蝉丸公。戦災で焼失したものを髢、鬘、床山、舞踊、演劇などの業界関係者が昭和三十四年に再建した。


なお御朱印は拝殿右手にある社務所でお願いできる。呼び出しボタン方式で多くのお守りが並べられ、平日でも少ないながらお詣りに来る人が絶えることがない。


2017/06/16

東伏見稲荷神社

西東京市にあり西武新宿線の東伏見の駅名の由来にもなった神社。昭和四年に京都の伏見稲荷神社の分祀として創建。東伏見とはまさに東にある伏見という意味になる。


公式サイトによると宇迦御魂大神、佐田彦大神、大宮能売大神の御三座で東伏見稲荷大神と総称するとある。


大鳥居をくぐり石段を上っていくと大きな狐像と朱色の立派な門があり、そこをくぐって右手が手水舎。そして参道を真っ直ぐに進み正面に拝殿が構える。


拝殿右手には神楽殿もあり、ここまでは一般的な神社と変わりないのだが、裏手に本殿を囲むようにお塚参道があるのだ。


そこには数え切れないほどの赤い鳥居と数多くの稲荷社、八幡大神、末広社などが並び、表とは別世界となる。迷路のような参道の中をしばらくぐるぐる歩くことになる。


なお御朱印は社務所でお願いできる。見所が多いし規模もそこそこある神社だが平日の参拝者はそれほど多くないので、静かに落ち着いてお詣りできるのがよい。

2017/06/14

白山神社

東京十社の一つにもなっている文京区白山にある神社。天暦年間(947~957年)に加賀一宮白山神社を現在の本郷一丁目の地に勧請したのが始まりと伝えられる。


御祭神は菊理姫命、伊弉諾命、伊弉册命の三柱で、永承六年(1051年)八幡太郎義家が奥州平定の途中に立ち寄り戦勝を祈願したとも言われている。


小高くなった住宅街の中にある神社で表参道から鳥居をくぐり石段を進むと左手に手水舎があり、正面ではなく右手に拝殿がある。駐車スペースがあるというのもあるが境内はそれほど広くはない。


とはいえ八幡神社、関東松尾神社、浅間神社、福受稲荷神社、伏見稲荷社など境内社が多く、見所がたくさんある。


ちょうど「文京あじさいまつり」の期間中で、平日にも関わらず大勢の人で賑わっていた。御朱印は社務所でいただくことができるが書き置き対応のみ。


なお御朱印は厚紙に挟んだ状態で渡されるので、その場で確認できないのだが家に戻ってから右上に小石川の文字が記されているのに気がついた。他のサイトでは奉拝となっているのだがなぜだろう。

2017/06/11

末廣神社

日本橋人形町にある神社。江戸時代初期に遊郭街の吉原(葭原)がこの地にあった元和三年から明暦三年まで葭原八力町の地主神・産土神として信仰されていた。


延宝三年(1675年)の社殿の修復の際、末廣扇が見つかったことから末廣神社と名付けられたという。


明暦の大火で吉原が浅草に移転した後は跡地の難波町・住吉町・高砂町・新泉町の四ヶ所の氏神として信仰された。


境内は狭いが鳥居、手水舎、参道、狛犬とすべて揃っており、正面には社殿が構える。ちょうど紫陽花が咲いていていい雰囲気が流れていた。


御朱印は社殿右手にある社務所でお願いできる。インターホン呼び出し形式だがとても丁寧に対応いただきありがたかった。


御朱印をいただいた時の鋏み紙に社名とともにカワイイ招き猫のスタンプが押されていて、ほっこり幸せ気分になった。